新しいことへの感性を閉ざさずに

齢をとってくると新しいものを理解する感性が失せていくことを感じる。さらに見苦しいのは、そのことへの自覚がなく「昔はよかった」と自己の感性への正当化を図り、新しいのものを非難することである。この年末のNHK「紅白歌合戦」の視聴率の低かったことを挙げ、嬉しげに「今の歌はつまらない」という中高年の声を聞くと、そのことを感じる。

NHK「「NHKスペシャル世界に響く歌―日韓POPS新時代」(1月7日9:15~10:4)」を見て、今世界の音楽界を席巻しているKポップスとそれを追いかけるJポップスの動向は、まさに時代を先取りして新しい音楽を作りだそうとしていることを感じる。私のように齢をとり感性の鈍った人間は、紅白歌合戦を見ても、昔より日本人のダンスは上手になったなと思うくらいで、YOASOBIやNewJeansが新しい音楽の世界を切り開いていることはわからず、後からテレビでその解説を視聴し理解するしかできないが、新しいことへの感性を閉ざすことだけはやめたい。

(https://www.nhk.or.jp/music/programs/490757.html)