日本子ども社会学22回大会への申し込み

 来たる6月27日〜28日に愛知教育大学で開催される「日本子ども社会学会22回大会」(http://www.js-cs.jp/wp-content/uploads/2015/01/jscs2015.pdf)のラウンドテーブルに、下記のような申し込みをした。

 コーディネーター・司会     黄順姫(筑波大学)、武内清(敬愛大学)
 報告
  1 日本の小中学校の教員の子ども観   
                浜島幸司(同志社大学)
  2 日本の教師はどのような事柄に留意して指導を行っているのか
               加藤幸次(上智大学(名)
  3 韓国における子どもの安全と教員の人権 
                孔 秉鎬 (韓国 烏山大学)
                金 珠泳(ソウル市中区育児綜合支援センター)
  4 「大学教員・学生を巡るリスク社会の緩和ー同窓会、地域社会との関連で」                        黄 順姫(筑波大学)

 本ラウンドテーブルでは、教師と子ども(大学生も含む)との関係を、さまざまな視点から考察し議論します。
 浜島氏、加藤氏の報告は、2014年秋に実施された全国の小中学校の教員を対象にして行われた「教育に関するアンケート」(中央教育研究所)からの報告で、教師の子ども観と指導観の考察です。
 孔 秉鎬 氏・金 珠泳氏の報告は、韓国で社会問題になっている幼稚園に監視テレビを導入し教師の指導を収録することを巡る論争が中心です。ここには、日本とは違った韓国の子ども観や指導観が伺えます。
 黄氏の報告は、大学教員及び学生の現在的・将来的不安と地域の教育力:同窓生、社会人メンターの大学貢献の事例を通しての報告です。
 幼小中(高)大という子どもの発達段階と、日本と外国との子ども観や指導観の違いから、教師と子どもの関係や指導のあり方がどのように違っているかを考察し、今後の教育指導のあり方を考えていきたいと思います。
 孔 秉 鎬教授は、韓国日本教育学会の元会長(現研究担当理事)であり、氏の本学会で報告は、今後の両学会間の国際交流の礎になるものと思います。

桜散る

「桜散る」というフレーズは、昔の大学入試の発表を思い出し、あまりいい気分はしない。
 昔、インターネットもメールもそして電話もあまりなかった時代に、大学に掲示された合格発表を遠くで見に行けない人向けに、業者に依頼すると、合格発表の番号を見て、本人に合否を電報で知らせてくれる仕組みがあった。「サクラ、サク」ではなく、「サクラ、チル」という電報を受け取り、どれだけの人ががっかりしたことであろう。

でも、本物の桜が散るのは、風情があっていいものである。家から大学まで自転車で行く間に、散る桜を鑑賞した。(写真はクリックで拡大します)

私的なご連絡

携帯電話を壊して、これまで使っていた電話番号は使えなくなりました。
何かの連絡は、メールか、自宅への電話でお願いします。
2~3日後には、携帯の新しい番号を、メールか携帯でお知らせします。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

子ども学科、教育学科(学部)を志望する動機について

敬愛大学では、昨日(3日)は入学式、今日(4日)は新入生のガイダンスが行われた。今年の敬愛のこども学科は人気で、定員70名のところ103名もの入学生となった。
 こども学科を選んだ学生の動機は何であろうか。今後授業やゼミで尋ねて見たい。小学校の教員免許(そして副免で中高の英語か社会科の免許)が収得できるということが、第1と思うが、それ以外もあるのかもしれない。

 自分の昔のことを思い出すと私も教育学部を卒業しているが、入学する時は別の専攻志望であったし、そんなに将来を考え、大学の学部学科を選んだわけではない。

 私よりさらに上の世代になるが、偉大な教育学者の寺崎昌男先生(東大名誉教授)が、東大の教育学への進学を決めた理由について『教育展望』の3月号に書かれている。

<「人にものを教えたり、指導したりするときのコツのようなものはないだろうか。大学にはそういうことを教えてくれる場所はないだろうか」子どもたちの前で毎晩痛切にそう思っていた。「そうだ、合格したらこの学部に行こう」。進学希望欄には、「教育心理学科」と書いた。>

 寺崎先生の場合は、高校の時から、ローマ字教育に目覚めたり、教会の子ども会の指導経験などがあり、教育学を学ぶ素地があったことがわかる。
 教育史の分野で偉大な業績を残された寺崎先生も、最初の志望が「教育心理学」であったことを知り、大学に入ってからの大学教員の影響が大きいことを思った。
 私も、敬愛大学で、「教育社会学」の面白さに目覚める学生を育てようかという気に少しなった。

科研費の報告書

平成24年度~平成26年度の科学研究費補助金(基盤研究(C))による研究の報告書が出来上がった。
テーマは、「現代の学生文化と学生支援に関する実証的研究―学生の「生徒化」に注目して―」である。
これは、我々の研究グループ(大学生文化研究会、代表・武内清)の7冊目の報告書である。
第Ⅰ部では、2013年度に実施した14大学1771名を対象にした大学生調査のデータの分析を集録した。大学生のキャンパスライフのさまざまな側面を実証的に明らかにした。今回の分析のポイントの一つは、学生の「生徒化」現象である。その社会的要因を探ると同時に、キャンパスライフに与えるインパクトや意味を考察した。
第Ⅱ部では、学生文化や学生支援の背景となっている青年文化や大学の様子を個別的に考察したものを収録した。
報告書は9名の執筆者によるA4,229ページと重厚なものになった(全体集計、大学別集計、自由記述も集録した)
調査の実施にご協力いただいた多くの友人、知人、そして回答してくれた学生諸君に感謝したい。
本報告書が、これからの大学改革、学生支援の資料として役立つことを願っている。

御希望の方があればお送りする(350円の切手(ゆうメール返信用)を同封でお申込み下さい。)
 〒263-8585 千葉市稲毛区穴川1-5-21 敬愛大学国際学部こども学科 武内 清)