事後報告のしつけ(習慣)

人は親から受けたしつけを自分の子どもにもしつけるのであろうか。親にされて嫌だったことは自分の子どもにはしないという人も多いので、しつけの継続性は必ずしもないかもしれない。ただ意識的には継続を拒否しても無意識に親のしつけ方を継続してしまう場合がある。
学校の教師の場合は、どうであろうか。担任の教師のやり方を教え子は真似してしまうのであろうか。これも反面教師ということもあり得るし、無意識に真似してしまうこともあるであろう。
大学教師の場合、自分の指導教授のやり方を真似してしまう場合が多いように思う。ただし、時代が変わっているので、自分の受けた指導やその方法は時代遅れて、今の学生や院生に通用しない場合も多い。
今、一つ思い出すのは、私の指導教授は、大学卒業後軍隊の経験が数年あった為、上からの命令の扱いに厳しかった。それは上からの命令は絶対というだけでなく、命令されたことを実行した後の事後報告をきちんとするということである(軍隊では、このようなことが必要だったのであろう)。事後報告しても先生はそっけない素振りしか示さないが、事後報告を怠ると、ひどく叱責され、機嫌が悪かった。
忙しい今の時代に、そのようなやり取りは必ずしも必要はないと思うが、(上の)人に何かを頼み、人がそれをやってくれたとしても、忙しさにかまけて、そのお礼を言わないことがあるように思う。したがって、軍隊的な事後報告のしつけ(習慣)は、現代人に必要かもしれないと思う時がある。