子ども学科、教育学科(学部)を志望する動機について

敬愛大学では、昨日(3日)は入学式、今日(4日)は新入生のガイダンスが行われた。今年の敬愛のこども学科は人気で、定員70名のところ103名もの入学生となった。
 こども学科を選んだ学生の動機は何であろうか。今後授業やゼミで尋ねて見たい。小学校の教員免許(そして副免で中高の英語か社会科の免許)が収得できるということが、第1と思うが、それ以外もあるのかもしれない。

 自分の昔のことを思い出すと私も教育学部を卒業しているが、入学する時は別の専攻志望であったし、そんなに将来を考え、大学の学部学科を選んだわけではない。

 私よりさらに上の世代になるが、偉大な教育学者の寺崎昌男先生(東大名誉教授)が、東大の教育学への進学を決めた理由について『教育展望』の3月号に書かれている。

<「人にものを教えたり、指導したりするときのコツのようなものはないだろうか。大学にはそういうことを教えてくれる場所はないだろうか」子どもたちの前で毎晩痛切にそう思っていた。「そうだ、合格したらこの学部に行こう」。進学希望欄には、「教育心理学科」と書いた。>

 寺崎先生の場合は、高校の時から、ローマ字教育に目覚めたり、教会の子ども会の指導経験などがあり、教育学を学ぶ素地があったことがわかる。
 教育史の分野で偉大な業績を残された寺崎先生も、最初の志望が「教育心理学」であったことを知り、大学に入ってからの大学教員の影響が大きいことを思った。
 私も、敬愛大学で、「教育社会学」の面白さに目覚める学生を育てようかという気に少しなった。