「王蟲」の原型 -目は蝉

「風の谷のナウシカ」に出てくる「王蟲」は、ダンゴムシが原型かと思ったら、そうでなく、「セミやトンボやカブトムシやザリガニやクモなどの昆虫や節足動物を混ぜ合わせた姿にしたんだといっています」と村瀬学『宮崎駿の「深み」へ』(平凡社新書,2004)の中で解説されていた(この本は、宮崎駿の8つのアニメがユニークな視点から解説されていて、感心した)。

 蝉の頭の凹凸には、宝石のような赤い点の単眼が3つ付いていて、それを見て子ども心を驚愕させられた体験が、この「王蟲」の造形のもとになっているという。
このことを知り、改めて蝉を見る。(写真はクリックして拡大)

日本教育社会学会第66回大会プログラム

日本教育社会学会第66回大会プログラムが、下記のサイトで、公開されている。
日時 9月13日(土曜日)、14日(日
場所 松山大学

http://www.ed.ehime-u.ac.jp/~jses2014/

発表者・参加者も多く、研究発表は同時に⒓部会開催される(子ども社会学会では4部会だった)大規模な学会である。

私達の研究グループ(大学生文化研究会)も発表する。

9月13日(土曜日)16時20分〜17時10分
大学の「学校化」と大学生の「生徒化」に関する分析
  ―2013年15大学調査をもとにー
報告者 岩田弘三、浜嶋幸司、武内清

誕生日のこと

上智大学を定年で辞めた時、「定年まで無事勤められたことに感謝しなければいけない」と先輩の教員から言われた。その通りだと思った。

歳をとって、誕生日を迎えると、この歳まで病気もせず、また事故もなく、大きなトラブルもなく仕事をこなし生きてこれたことを感謝したい気持ちになる。
今年の誕生日は、歳の節目ということもあり、家族が近くののイタリアンレストランを貸切りお祝いの会を開いてくれた。お祝いの品の他、色紙や花束までもらい、いい思い出になった。

『青空文庫で社会学』

 渡部真さん(横浜国立大学教授)は、また素敵な本を出版され、贈ってくださった。深く御礼申し上げる。
 
これは渡部さんの人気のブログ(4万7千件ものアクセス数がある)の内容を本にしたもののようだが、ブログと本との違いにも注目してみると面白いかもしれない。
http://sociologyofyouthculture.blogspot.jp/

 暑い夏の中で、一服の清涼剤になりそう。
 ソフィーも読みたがっている。

児童の気持ちに寄り添う授業

小学校のベテランの先生から、聞いた授業の仕方や不登校への対応に関して、感心した点があるので記録に留めておきたい。

1 授業は、児童との対話で進めるが、1対1の対話より、1対複数の対話の方がいい。T「どう思う」 S1「××だと思います」T「先生も気が付かなかったいい意見だね。S2さん、どう思う」という風に。対話をクラス全体に広める。
2 児童の発言を聞いた後の対応が大切。発言内容や態度をとにかく受容し、ほめる。決して軽く扱ったり、けなしたりしない。発言内容にほめるべきことなないときでも、「一生懸命答えてくれたね」「目が輝いているね」と態度をほめる。
3 したがって、「そのほかの意見は」と、発言者を軽く扱うようなことは、決してしてはいけない。
4 不登校児に対しても、まずその子どもの気持ちを受け入れる(受容する)。「頑張って学校に来なさい。友達も待っている」などと言わない。その子の気持ちに寄り添い、学校のことを聞きたがるのを待つ。
 このような児童の気持ちに寄り添う授業の実践は、小学校以外でも取り入れていかなくてはいけないかもしれない。