谷川彰英先生のこと

私は現在「公益財団法人中央教育研究所」の研究プロジェクトで、全国の小学校教師を対象にした調査を、研究仲間と一緒にやっている。その研究所の理事長は、前筑波大学副学長の谷川彰英先生である。谷川先生は地名作家としても有名である。その谷川先生の紹介記事が、今日(6月1日)の朝日新聞の「天声人語」に載っていた。お元気な様子で安心した。

(天声人語)人生第3幕 2022年6月1日 (一部転載)

 「ぜひご一読を」という手紙を添えて、読者の方から本を贈っていただいた。著者は千葉大や筑波大で教鞭をとった谷川彰英さん。読み終えて胸に響くものがあり、ご自宅へ伺った▼いま76歳。退官して趣味の地名研究に打ち込んでいた4年前、極度の食欲不振に見舞われた。1週間で体重が10キロ減り、足がもつれて転ぶ。全身の筋が徐々に衰える難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断された経験を、『ALSを生きる』という本にまとめた(中略)▼〈生きたい、生きたいと思う闘病記、後世の役に立つ本を書きたい〉。文字盤を通して谷川さんは語る。〈教育学が僕の人生の第1幕。地名研究が第2幕。ALSの実相を伝えるいまが第3幕です〉(中略)▼谷川さんもとびきり前向きである。専用パソコンを駆使してALSに関する2作目を書き終え、ロシアに停戦を求める声明にも賛意を送る。透明な文字盤の向こう側から届く熱い言葉に、こちらが大いに励まされた。

私も、谷川先生の著作に関しては、2016年10月25日と2020年3月31日のブログで紹介させていただいている。