外国への旅

インターネットの時代になると、若者は外国への旅をしなくなるのであろうか。
実際に現地に行かなくても、インターネットで現地の情報も映像も十分に且つリアルに得られるので、それで事足りてしまうし、満足も得られる。
千葉にある敬愛大学の学生が、地元大好きで、東京へもあまり行かないし、ましてや外国に行こうともしない、しかしスマホ大好きなのを見て、そのような感を強くする。
そういう私も、昔、外国の映画を見て、外国に行った気分になり、それだけでなく外国人の主人公に同一視することにより、その心情まで理解できたつもりでいた。

藤原新也は、外国を旅する意味について次のように指摘する。
「旅とは絶対的な他者と出会うことであり、時にそれは殺意すら覚える他者であるかも知れないんだ。」 

自分を安全な場所に置いて、自分に都合のいい情報ばかり集めるインターネットサーファーは、異文化体験はしていないと言っていいであろう。