地域に根ざした学校

地域に根ざした公立の小中学校は、その地区の実質的にも精神的にも中心なのであろう。その学校がなくなるということは、その地域が消滅することも意味する。
武蔵大学時代に同僚だった黒澤英典先生より、先生が60数年前に卒業された秩父の両神中学校が69年の歴史に幕を閉じ終焉をむかえることに、「心の故郷の喪失で寂しく気持ちがいたします」というお手紙をいただいた。先生は、「地域の志を同じくするか方々とささやかな寺子屋を故里の我が家で始めました」と書かれていて、さすが熱い教育学者と、心打たれた。
私の場合は、市川市の小学校、千代田区の中学校と東京の郊外や都心の学校を出ているので、黒澤先生のような地域への思い入れがない。個人主義的で、地域意識がない。この点は、いかんともしがたい(と言いながら、千葉に愛着を感じているのであるが、、)
小中学校のみならず、高校や大学も含めて、地域に根ざした学校、大学というものは、今消滅しつつある。だからこそ、今地域に根ざした学校を大切にしなければならないのかもしれない。

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