教育実習

今、4年生は教育実習の季節。小学校の場合、4週間の教育実習。学生にとっては、これまで大学で学んできたことを、実践の場で生かすチャンス。同時に自分の教職への適性を見極める場でもある。
敬愛の学生の多くは、「千葉卵プロジェクト」という学校ボランティアに、3年になると毎週1回参加しているので、教育現場には慣れているはずだが、補助のボランティアの立場と、自分が授業をする教育実習は全く違っているようで、持っている力を全て注ぐことになる。学生の実力と人間性が全て出る、また出さざるを得ない場である。
 指導教員として視察(指導?)に行くと、学生は、大学にいる時と全く違って(?)、自信をもっててきぱきと教え、子どもたちからも慕われている姿を見ることになる。
 私自身がが教えられることがたくさんある。声の出しかたや、板書の仕方や、児童への配慮の仕方など。また教師は男の子も女の子も「さん」づけで呼ぶ、マット運動には10種類近く種目がある、乗りのいい英語の教師(派遣?)に子どもたちは生き生きと反応する、千葉の田舎(?)にもりっぱなオープンの学校がある、など。現場の指導の先生に感謝。

学生のコメント

敬愛大学こども学科の3年のゼミでは、テキストの要約を報告者に課すと同時に、他のメンバーには、テキストを読み、それへのコメントを書いてくるように要請している。
今日(19日)のゼミは、、私が教育展望4月号に書いた「現代大学生論―生徒化現象」がテキストであった。
ゼミでは、報告者の的確な要約と関連資料の説明があり、各自のコメントをもとに、いろいろなことが議論された。
発表の関連事項を調べ補足説明をしようと考えた時、昔の学生はテキストに引用されている元の文献にあたりそこから詳しい事項を探したのに対して、今の学生は、テキストの中の言葉をキーワードにして、インターネットで検索し、そこで得た情報を補足する。
今回、私たちのグループが作った用語である、「生徒化」や「伝統総合大学」「新興大学」という言葉も検索にかけたらしい、その結果いろいろ出て来ましたと、こちらも教えられた。

テキストと、学生のコメントの2つ(本人の了解済み)を、掲載する。ここまで、読みこんでくれるとは、ありがたい。

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千葉の大賀ハス

今、家の近く(車で10分)の千葉の大賀ハスが綺麗。
「1年に1回、極楽浄土に行った気分」と家人の感想

http://www.city.chiba.jp/toshi/koenryokuchi/kanri/chuo-inage/ogahasu-kaika2012.html

学生の発表のレベルアップ

敬愛大学での「メディアとこども」の授業では、「子どもの音楽文化」(岩田遵子著)(『消費社会と子ども文化』8章)のグループ発表があった。
なかなか工夫されたレジメ(下記参照)で、さらにパソコンを持ち込んでの、日本のわらべ歌の映像(http://www.nihonwarabeuta.jp/)やアニメ音楽を流すなど、工夫されたいい発表があった。 前の優れた発表に影響され、発表がどんどんレベルアップしている。グループのチームワークもよく、発表者の得意な分野を生かしている。

子どもの音楽文化

道徳教育について

先週は、道徳教育のことを、2つの大学の授業で話した(テキスト冨江英俊「道徳教育」、『子どもと学校』第3章)。道徳教育を特設の授業として行うことや教科とすることに、私は賛成という立場ではないが、教育基本法の改正や新学習指導要領の道徳教育についての箇所はプリントして学生に配り、その内容を説明した。
学生に小中で道徳教育を受けた経験を聞くと、「楽しかった」とか「有意義だった」とかという感想は少ないが、学習指導要領の文言を読ませると、「道徳教育は大切なものだということがわかりました」という意見が多くなる。少し批判的な説明をしても、素直な今の学生は、学習指導要領の「美辞麗句」に惹かれてしまう。それもよしとしよう。
道徳教育に詳しい小学校の先生と話していたら、道徳教育の研究者や現場では、道徳教育の教科化には、反対が多いという。意外だった。

今日、地元でバスに乗ったら、優先席に座り、塾の勉強をしている小学生がいた。彼には、教科の指導より、道徳の指導が必要ではないかと思った。
バスを降りて歩いていたら、前から来た見知らぬ小学生から「こんにちわ」と挨拶をされた。
どちらが、日本の子どもの平均に近いのであろうか。また、この違いに、道徳教育はからんでいるのであろうか。