社会的貢献について

どのような職業に就くにせよ、その職業に就くのは、生計を立てたいということ同時に、社会に貢献したい(人の為に役立ちたい、社会をよくしたい)という気持ちがあるのであろう。ただ、その社会への貢献の仕方は職業や役職によって違う。

教育の分野でいえば、現場の教師として児童・生徒に接し、その子らの成長に貢献したいという人もいれば、校長になったり教育委員会に勤め、教育の条件整備をしたり教師を指導したりして(日本の学校)教育の質をあげたいと考える人もいるであろう。

大学教師の場合も、自分の研究に打ち込む人、学生の教育に情熱を注ぐ人、大学経営に生きがいを見いだす人、社会的に活躍する人など、いろいろである。私の知り合いでは、研究の分野では優れて有名な人は多くいるが、大学の学長になったり、社会的に有名になり、時の教育政策や世論に影響を与えている人はあまり見あたらない。それは、「教育社会学」というどちらかというと世の主流に対しては懐疑的、批判的なスタンスを取りがちな学問の性格から来ているのかもしれない。ただ、教育社会学はデータを扱い、データや実際の事務の処理には得意なので、大学の実務を担当する副学長に就く人は少なからずいる。しかし学長になる人は少ない。

若い頃から知り合いで友人の明石要一氏(千葉大名誉教授・千葉敬愛短期大学学長)が第10期の中央教育審議会の生涯教育分科会の分科会長になったという新聞記事を読んだ。頑張ってほしい。