ドラマの監督、製作者について

知り合いから、韓国ドラマ「秘密の森」をたまたま見て、韓流ドラマにハマったというメールをもらった。見ていないドラマなので、さっそく最初の3回を視聴した。

そのドラマは、一種の事件もの刑事(裁判)ものなので、私の普段見るドラマと違い、戸惑いがあったが、一つの気付きがあり、私の鑑賞眼の捨てたものではないと思った。ところがネットで確かめてみたら、それは間違いとわかり、私の鑑賞眼のなさを再認識した。

それは、「秘密の森」の西部地検次長検事役のユ・ジェミョンが、(昨年からの)韓国ドラマブームを牽引した「梨泰院クラス」で準主役のデヒを演じた人で、役どころの感じもよく似ていて、その下の検事の役どころも、「梨泰院クラス」のデヒの少し抜けた長男役とそっくりで、この「秘密の森」の脚本や監督(制作者)と、「梨泰院クラス」の脚本や監督が同じ人ではないと思ったことである。

調べたところ、全く違う人で、私の予想はきれいに外れた。ただ、このようなストーリーや見方は、韓国のドラマや映画で共有され、それが韓流ドラマの人気を牽引しているのかもしれないとは思った。

韓国ドラマを見る時、イケメンや美人の俳優が多いので、その俳優に魅かれて別のドラマも見てしまい、その俳優に魅かれ、そのドラマの監督(制作者)に関心がいかないように思う。日本のドラマや映画を見る時は、この監督の作品だからという理由で見るのが普通だと思う。アニメ映画でいえば宮崎駿の作品、新海誠の作品、映画でいえば、ビスコンティの映画、ペキンパの映画、黒沢明の映画、山田太一のドラマというように。

韓国ドラマの場合、「愛の不時着」と「よく奢ってくれる綺麗なお姉さん」のヒロインを演じているソン・イェジンばかりに目が行ってしまうが、ドラマの制作者(監督)は作品により違うことに関心を払わない(少なくても私は?)。この2つは、同じソン・イェジンが演じていてもかなり雰囲気の違うドラマになっている。一方、「よく奢ってくれる綺麗なお姉さん」と「ある晴れた夜に」は、監督が同一なので、同じような雰囲気のシーンが多く味わうことができる。(ヒロインの相手役は チョン・へインで同一)。これからは、韓国ドラマや映画を見る時、少しは俳優ではなく、製作者(監督)に注目して見てみようと思った。(今回の気付きは外れたが)