放送大学の大学院

放送大学には、大学院課程がある。その修士課程の口頭試問の会(岡崎友典氏担当)を今日は、オブザーバーで見学させていただいた。
口頭試問といっても、個別の試問ではなく、公開発表会のようなもので、執筆者が自分の論文の要旨を報告し、それに質疑が行われるというものである。院生は、それぞれ自分の職業と関連するテーマで修論を書いていて、内容に熱い思いが込められている
今回は、10名ほどの発表があり、主任教授の岡崎氏の他に、2名の教員(永井氏、夏秋氏)の厳しい質問とコメントがあり、院生の今後の研究に役立つことが多く議論されていた。
口頭試問が終わった後の懇親会の雑談でも、社会人ならではの有意義なおしゃべりが続いた。例えば、次のような話は印象に残っている。
「子ども教育の責任は、家庭にあるとした新教育基本法は、ある種の教師にとっては歓迎すべきものであろう。なぜなら、教育の責任は家庭にあり、自分達にないのだから」「上海では、万博の時、スラム街が一掃されきれいになったが、それが終わるとまた人々が戻って来て、元に戻った」「江戸の時代は、いろいろ隙間の仕事があり、皆何とか食べていけた。今は、そのような仕事はなくなり、生きにくい社会になっている」「自立とは、何でも自分でやるということではなく、自分のできないことを人に頼める能力である。自立の反対は依存ではなく孤立である」
 社会人になっても、学ぼうとする意欲の高い人たちの意気込みや見識には、教えられることが多い。

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