通勤電車の観察

  珍しく通勤電車に乗る機会があり(8月23日木曜日)、周囲人を観察した。JR総武線快速の稲毛駅(7時38分発)から東京駅までの40分である。目の届く範囲40名くらいをカウントした。
 電車はギュウ詰めというほどではないが満員に近く、吊皮も8割方握られている状態である。夏休みなのか学生風のものはいない。年寄りもいない。若年ないし中年のサラリーマン、OL風が多い。男女比は、6対4くらいで男が多い。みんなひとりで乗っているのか話声はしない。
 座席に座っている14名(7名×2列)を観察したら、1名が本を読んでいる他は、残りの13名は眠りについている。途中ひとりが時々目を覚まし携帯を見ていた。
 携帯を見ている人は数名いる。本を読んでいる人は一人、新聞を読んでいる人は一人、
イヤホーンを耳につけている人が多い。4人に一人くらいの割合でイヤホーンを付けている(どんな音楽を聴いているのであろうか。あるいはラジオ?)。立ったまま、吊皮につかまり、目を閉じている人が一番多い(耳にはイヤホーン)。 男は、Yシャツ(ストライプが多い)+革靴+黒カバンが多い。ネクタイをしている人は一人。

これは、たまたま千葉県の駅から東京に向かう電車の中を「ゆるく」観察しただけだが、今の社会の一断面を見た思いだ。若い人が働き、年寄りはのんびりしている。働いている人たちは皆疲れていて、通勤電車は睡眠タイム。本や新聞を読む気力もない。ましてや会話や勉強する気力もない。
もう少しきちんとした観察をしたら、「通勤電車の考現学」になったであろうけれど、私も夏の疲れと歳でボートしていたので、この程度の観察で終わった。

「第30回学校社会学研究会」で、印象に残ったこと

今回の「学校社会学研究会」の発表は、私にとって、テーマ、内容とも、興味ぶかいものが多かった。印象に残っていることを書きとめておこう(人により印象に残ったものは違うので、これが、発表内容のメインというわけではない)

1 仙台のような大きな地方都市の高校生は、その地域・地方にある国立大学に入学することで満足し、大都市を目指さない。周辺地域の生徒の方が地元を離れ、その理由を表明する(桑原)。
2 「規律訓練型権力」と「生―権力」の2つがある。後者は、人と人とを関連づけたりする権力を問題とする。権力は我々の内側から導きだされる存在である。(大倉)。
3 ・大学が資格色を薄め、学術系への方向転換をした瞬間、入学者が激減する場合がある。・リメディアル教育と初年次教育は全く別物という議論が横行している。・学生の就職率を出す時、何を分母にするのかが議論になる。在学者数ではなく就職希望者を分母にすれば、就職率は高くなる。・大学の情報公開で、正規就業の数を報告するように義務づけられたが、こればさまざまな問題を生じている。・大学の情報公開が強いられる中、大学の情報を隠さずに出すことにより、大学のよさを提示することができる。(定員割れで少人数教育。退学者対策で、きめ細かい教育指導等)(鷲北・児玉)
4 ・学生調査の複数データセットを作り、分析することの意義は大きい(時点間の変化がわかる。学生の申告と実際の行動を結び付けられるなど)。・大学の授業評価は、多くの科目を答える学生(1年生に多い)と少ない科目に答える学生(4年生に多い)の合算で、偏りが生じている(佐野)。
5 中学校教師の10年前と現在の空き時間を比較すると、1週間に10コマの空き時間から5コマの空き時間に減少し(学校週5日制の為)、さらに、不登校生徒や特別支援生徒の増加、保護者の変化、電話や従居の変化(不登校の生徒宅に電話しても着信拒否、不登校の生徒のマンションを尋ねても入り口で入れないなど)などで、教師に多忙でストレスが溜まっている(鈴木)
6 大学フットボールは金のなる木である。アメリカや日本の大学では、スポーツが盛んで、教育のロジックとスポーツのロジックとビジネスのロジックが、対立している(白石)。

大阪・梅田を楽しむ

1 東急インの朝食バイキング
   なかなか美味しかった。
2 近松曽根崎心中 神社
   ビルの谷間にあった。
3 空中庭園展望台(http://www.kuchu-teien.com/observatory/index.html)
 大阪が全方向見渡せる景色のよい展望台。伊丹空港にゆっくり降り立っていく飛行機も見える。ゆったりした時間が流れ、カップルで行くのに最適な場所のようだ。

大阪・梅田で研究会

今日(23日)、明日(24日)は、学校社会学研究会第30回大会が、大阪の梅田の関西学院の教室(14階)で、開催され、それに参加中である。
内容の濃い発表と議論があり、何年ぶりかで会う研究仲間もいて、有意義で楽しいひと時を過ごしている。

敬愛グループ 教職員合同研修会(その2)

午後は分科会で、大学・短大、大学職員は、東京大学の小林雅之教授の「大学改革の動向と大学改革実行プラン」という講演を聞いた。

聞き応えのある内容で、好評だったようだ。学長はじめ、いろいろな方から、お礼が述べられていた。

<世界の動きの中で、中教審が政策答申をしてきているかなど包括的かつ細部の説明も交え、大いに勉強になりました。>
< 聴き手が大学の教員だけでなく短大も一緒で、さらに両者の職員もという状況でしたので、ご準備も大変だったことと推察いたしますが、おかげさまで皆様に大変好評でして、私自身もいろいろと勉強になりました。 大学改革というと、どうしても目先のこと(たとえば、受験生をふやすにはどうしたらよいかなど)ばかり議論されがちですが、大学の置かれている内外の大きな流れもきちんと把握しておく必要性を強く感じました。 また、現在、本学では、学生部が中心となって奨学金の見直しを行っており、後半部分は大いに参考になったようです。>