神田外語大生の「ふるさと」

神田外語大の「教育社会」の授業でも、「ふるさと」の4番の歌詞を書く授業を実施した(これにかけた時間は10分程度)。資料は同じで、西島氏の「ふるさと」に関する新聞記事と、藤原新也の原発に関する新聞記事とである。その二つを結びつけて、歌詞を考えたもの、関係なく日常から作ったものなど、さまざまである。神田外語生は、さまざまな地域から来ていることも提出された内容から伺われた。 

・空から降る 死の灰 目に見えぬ 影あり 大きな力で左右され 見放された ふるさと
・国家に退去 命じられ 1年が経ち 再稼働 原発の悲劇 何を学んだ 変わり果てた ふるさと
・国も政府も疑い 安全に住めない 環境に置かれて 誰が帰りたいと思うか(いや、思わない)
・今も残る がれきは 忘れられぬ 記憶に みんなの支援が 広がって 早く元の ふるさとへ
・皆一緒 安心 放射能に負けない 協力大切 してみる 忘れがたき ふるさと
・地震の中 辛くとも 決して崩さぬ 平常心 ひたすら外人は 驚くばかり 見返したぞ 日本人
・普通の日々 奪われても 生きる希望なくしても それでも僕らはまだ生きている よみがえれ 僕らのふるさと

・家族が待つ 我が家 友が待つ 我が場所 心温まる 自分の居場所 心安らぐ ふるさと
・電話越しから 母の声 元気ですかと 心配する そんな優しさ 心に染み ふと帰りかたくなる ふるさと
・友と遊びし かの海 家族と話し かの家 離れていても 心を 支えてくれる ふるさと
・みんな都会に 出て行き 昔の暮らしを 忘れる それはとても悲しい 忘れないで ふるさと
・見慣れない風景 知らない顔 満員電車 都会を感じる 時折来る 両親からの電話 帰りたい ふるさと
・都会の波にもまれて 先の見えぬ この国 いつかの 成功を 夢見て ああ懐かしき 我がふるさと

・隣近所 見知らぬ コミュニケーション 取りがたい 交流大事と知っていても 周りに 知り合い いない
・社会通念 守って 自己実現 果たせぬ 競争社会 敗れて 生きる意味なし ふるさと
・田んぼ 畑 広がる のどかに暮らす 私の町 不便で 都会に あこがれて 引っ越しがしたい ふるさと
・志を なくして 働かずに 遊んで いつかはやると 言い続けて 親に頼る ふるさと
・親も祖父母ももういず 友は皆嫁いだ 取り残され ひとり身 何のための ふるさと
・時に追われる毎日 日々溜めこむ ストレス 帰宅しても 一人ぼっち どこにもない ふるさと
・顔も知らぬ 隣人 外に出れば マンション 隣の街も 似た風景 どこでもいいや ふるさと
・不況の波に 飲まれて 何もかもが ぼろぼろ 面影を失って 廃れ朽ちる ふるさと
・不安定な 心の ありどころの ないまま 移り変わる ふるさと いつもそばに ふるさと
・無意味な日々 ただ生き 志を 果たせず 誇れないよ ふるさと もう忘れた ふるさと
・高いビルとマンション 木々の森が見えない 環境問題 尽きないだろう 未来が不安 ふるさと
・未来暗き若者 予測できぬ事ばかり 毎日疲れて 寝不足になる 一体何が ふるさと
・日本人は 行き詰まり せかせか働いて 余裕がない アメリカに帰り 自由に時間を 使いたい ふるさと
・時間がない 忙しい 寝る時間も 削って でもそれは自分で作るもの 余裕を持って 生きましょう

・スマートフォン 欠かせない SNS つぶやく 友との繋がり メールだけ メールの世界 ふるさと
・ネットワーク広がる 友人作る ネット上で コミュニケーション 取れない 先が怖い ふるさと
・返事が遅い イライラ 課題が多い しょうがない 人付き合い 面倒くさい ケータイなくなれ 世のなか
・メディア特集 減少 同情ばかり 人事 夢は もう一度 日常を 旧友と過ごす ふるさと
・ゲームします 電車で TVみます 一人で 一人でやること とても多い 戻りたいな ふるさと