千住博美術館のこと

私は絵や美術館のことに関しては、全く無知だが、軽井沢でたまたま立ち寄った軽井沢「千住博美術館」には、いい印象が残っている。美術館のソファに置いたあった「軽井沢千住博美術館図録」には千住氏自身の絵に関する解説と絵が掲載されており、とてもよく出来た冊子で、氏の作風の変化(日本画から始まって、次々新たな境地を切り開いていく様子)が書かれていて、興味深かった。それを購入しなかったのが悔やまれる

千住氏の紹介のWEBサイト(【千住博】滝を描くアーティスト:代表作品「ウォーターホール」の解説や作品の価格について(https://p-art-online.com/artist/senjuhiroshi/)(しおり岡)を読んでみた。(下記に一部転載)。羽田空港でも数カ所展示されている、原価の値段は高額でも版画の値段がそれほど高くない、などのことを知った。

「千住博は日本独自の絵画技法を使用した、ダイナミックな滝や崖のモチーフで知られる現代美術家です。千住氏の作品は、ニューヨークのブルックリン美術館、ロサンゼルス現代美術館、サンフランシスコ近代美術館、富山県立近代美術館、東京の山種美術館、東京藝術大学、北海道の釧路芸術館などに保存されています。2011年には軽井沢に「千住博美術館」がオープンしました。」「ウォーターホールー滝のシリーズはタイドウォーターもありますが、ウォーターフォールが最も評価が高いです。白く流れる滝が描かれているシンプルな構図で、千住博の代名詞と言えます。千住博美術館の展示されている「Water Fall」は神秘的なアート体験ができる場として人気があります。原画は数千万円で取引されています。版画作品は大きさにもよりますが30万~80万円です。」「東京:羽田空港5作品―羽田空港ターミナル内には、千住 博氏制作のアートが数カ所展示されています。第2旅客ターミナルに、オブジェや絵画が展示されています。羽田空港は実は隠れた観光スポットで、ショッピングや食事、博物館、プラネタリウムと予想外にコンテンツは豊富です。無料で千住作品が見ることができるので、休日の美術鑑賞にピッタリですね。」

千住博『芸術とは何か』(祥伝社新書、2014)の中に、「有名な作家であろうと作品の大半は駄作と思た方がいいでしょう」(54頁)、「野球でも3割を打つ首位打者だって、7割は失敗しているわけです。画家の場合の、最高に良くても7割が駄作ということです」(55頁)という記述には驚いた。これは本当であろうか。他の分野でもこれは言えるのであろうか(有名な研究者が書く論文も7割が駄作、有名な話し手の話も7割はつまらない、と言えるのであろうか。なかなか斬新な指摘で、これは検証してみたいと思った。)

コスモス摘みを楽しむ

秋はあまり見に行く花はないように思う。コスモスの花くらいかもしれない。今日は天気がよかったので、家から車で30分ほどのところにある「佐倉ふるさと広場」(https://www.city.sakura.lg.jp/soshiki/sakuranomiryoku/event_kanko/4799.html)にコスモスを見に行った。春にチューリップを見に行った風車のある広場である。

広い畑一面コスモス畑で、綺麗であった。コスモスも風車とよく合う。コスモス畑の一画のだけであるが、バケツ1杯採り放題300円というので、3杯のコスモスを摘み花瓶に飾り、秋の花コスモスを楽しんだ。(1杯は根から掘り庭に植えた)。

中国の新型コロナ対策について

新型コロナの対策について、他の国との比較がなされることがあるが、実際の体験が報告されることは少ない。

友人で、以前から上海の同済大学で教員をしている秦政春氏が、2020年に福岡から上海に行った時の体験を、雑誌に寄稿している。その時は、福岡→上海の航空便はなく、皆成田経由で上海へ渡ったようだが、出発直前の成田での検査や陰性証明、検査員や飛行機の乗務員、航空職員全員の感染防備服の着用,上海に着いてからの3週間に渡る隔離生活など、日本と比べものにならない中国の徹底した感染対策の様子が、体験から詳細に語られている。いい文章で書かれていて、ドラマのシーンを見ているよう。「隔離生活」の心理が、体験から語られていて興味深い。

秦政春「不思議な年 2020年 そして2021年」(『アジア、文化、歴史 13号』2022年2月)

風の便り 48号

今も新型コロナの感染がそんなに減っているわけではないので、家族での旅行は出来ても、知り合いと一緒に旅行したり、会ったり、会合を開いたりできないでいる。その分、楽しい便りをもらうことは増えているように思う。

いつも月に1度送られてくる辻秀幸氏の「風の便り」は、昆虫の写真のカラーが綺麗で感心する。今回の48号は蝶や蛾が特集。小学生のころ、昆虫採集で蝶を採り、羽を傷めないようにピン止めをしたのを思い出す。蛾はさすがに集めなかった。(でも昆虫採集は、昆虫を殺して標本にするので、よくそのような残酷なことを小学生の頃はしたものだと思う)。

ブログの抜粋「教育、大学、文学、ドラマ、日常―教育社会学的考察」を辻氏にもお送りしたところ、読んでいただいたようで、丁寧な感想が寄せていただいた。その指摘は公開しても差し支えない内容なので、写真と一緒に掲載させていただく。

黒部ダムに行く

軽井沢で娘家族と別れ、我々は千葉に帰る予定だったが、ここまで来たのなら、2時間半で行ける上高地行こうということになり、車で上高地を目指した。娘が、安曇野にある4つ星ホテル「ホリデイ・イン リゾート信濃大町くろよん」を予約してくれて、そこに宿泊。始まった全国旅行支援(宿泊費40%引き、1泊3000円地域クーポン)が使えた。高級ホテルで部屋も、温泉もよくて、得をした気分。

ただ、そのホテルから上高地は車で1時間以上あり、翌日上高地観光を諦め、そこから15分と近い黒部ダムに行くことにした。黒部ダム観光はヤワではなかった。黒部ダム及びその渓谷は、駐車場からは、電気バス、登山電車、ケーブルカー、トロリーリーバスを乗り継ぎ、途中もかなり歩き、往復5~6時間かかる行程(高低差もかなりあった)。ダムの放水の迫力と水しぶきの美しさ、山の中腹の綺麗な紅葉、山の頂上(標高2400メートル)の木も生えない景観を満喫した。このダムの建設工事に関わった人々の途方もない苦労にも感嘆した。

黒部ダム観光を終えるともう夕方の4時過ぎ。近くの日帰り温泉に入り、そこで夕食も済ませ、そこから一気に、車で自宅を目指した。高速に「豊科」で乗り、長野道、中央高速、首都高、東関東経由で、約4時間半で黒部ダムから千葉の自宅に帰った(全て妻の運転、妻に感謝)