大学生無料観覧日

放送大学の人から、下記の連絡があった。私は学生でないのでダメだが、年齢に関係なく、学生の身分の人は、時間があれば、行って見たらいいと思う。

<大学生の学生証をお持ちの方へ。国立新美術館の大学生無料観覧日が、明日10月11日です。六本木の国立新美術館にて、10:00~17:00(最終入場は16:30まで)
詳細は下記のリンクをご覧ください。
【ダリ展:大学生無料観覧日】10/11(火)の休館日は大学生のための特別プログラム「キャノン・ミュージアム・キャンパス」を開催。学生証をご提示いただければ、無料でダリ展をご観覧いただけます。詳しくはこちら→https://t.co/HFbPRrU0Xb>

男だけのゼミ

敬愛大学こども学科の2年生の後期の私のゼミ(演習)は、男子学生ばかり15名。学科の学生の3分の1は女子学生なのに、女子学生が誰も私のゼミを選ばなかったというのは少し悲しい(?)。
でも、実際男だけでゼミをやってみると、とても気楽で楽しい。逆に言えば、男たちは女性がいるだけでどこか気を遣っているのかもしれない。
私立の中高の男子校や女子高が人気があるのは、同性だけの気楽さや余計な気遣いのなさが、いいのかもしれない。
私自身は、小中高大とすべて公立(国立)に通ったので、必ずクラスの中に女子がいた。
ところが、大学で入ったサークルが男子だけのもので、最初大変戸惑ったが、そのうち、男だけに気安さに居心地の良さを感じた。
2回目のゼミは、好きな歌を持ち寄り、その曲の紹介をし、歌を皆で聞くというものであったが、その紹介と他の人からのコメントも、同性だけの気安さから、男のホンネが出てくるものも多く見られた。

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大学にくる意味

今日(6日)の授業で、学生に次のような話をした。私の真意がどのくらい伝わったかわからない。

大学に来る意味を考えてほしい。大学に入学し4年間在籍し卒業するということは、経済的に考えると、(私立)大学の授業料等400万円だけでなく、高校卒業後4年間働いて稼げるお金1200万円(300万円×4年)、合わせて1600万円を放棄することを意味する。毎月5万円くらいのアルバイトをして稼いでも1年間に60万円、4年間で240万円にしかならない(1360万円の損)。
これだけのお金をかけて4年間の大学生活で得られるものに何があるだろうか。
保育士や幼稚園教諭になりたいのであれば、高校の専門学科、(保育)専門学校、短大に行けば資格が取れるので、4年制大学にわざわざ来る必要がない。
「4年間遊べるから」「大学で友達ができるから」という理由をあげた人がいるが、そのような理由であれば、高校卒業後、大学に入学せず、親から授業料分の400万円のお金をもらって、遊んだり、街で友達を見つければいい。
確かに、4年間大学にいるだけで、大学卒という一生通用する学歴を得ることができるし、「○○大学卒」という肩書や、何かの資格は得られる。さらに自然に得られるものはたくさんあるだろう。
しかし、高校までと違い、大学は自分で努力したり求めたりしないと、得るものが少ないところである。
大学の授業から得るものはほとんどない、単位はなるべく楽に取れるようにして、授業は適当に聞き、最小限の課題をこなし、おしゃべりやスマホでやり過ごせばいいと考えているとすると、大学に払っているお金(授業料等)や放棄所得から考えると、何と損なことを しているのかと思う。大学に入学せず、ずーと好きなスマホで遊んでいた方が、どれだけ楽しいかしれない。友達とも一日中、おしゃべりができる。

(このように話しながら、これはどこか嫌味たらしい言い方だなとも感じる。どのように話せばいいのだろうか?)

本の書評に感謝

高野良子・武内清編『教育の基礎と展開―豊かな保育・教育のつながりをめざして』(学文社,2016年4月)は、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭等をめざした学生向けの教科書として編まれた本で、私の敬愛大学こども学科の「教育原論」「教育課程論」でも使っているが、各章が丁寧に書かれていて使いやすい。また力作ぞろいで一般の人にとっても読み応えがあると思う。
放送大学東京文京学習センターの自主ゼミ(SEガーデン)でも、今テキストに使って毎月1章ずつ読み、議論している(今月は13日15時30分から開催、第2章)。
日本教育新聞に、千葉経済大学名誉教授の飯田稔先生が、温かい書評を書いて下さった。心より御礼申し上げる。

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高校教育に関する教育社会学的研究について

先の教育社会学会の68回大会での高校教育関係の発表の内容の紹介と感想を書いておきたい。(大会プログラムは、http://www.jses2016.info/でみられる)

1 高校のサポート校は、生徒の出入りが激しく、その生徒文化は固定的な学級に所属する従来の学校の生徒文化とは違った、新しいタイプの生徒文化(キャラ)が形成されている。(内田康弘)
2 私立の通信制高校は、不登校の生徒の受け皿としての役割を果たし、高校教育を補填するという側面をもつが、そのカリキュラムは生徒寄りのもの(アニメやダンス等)もあり、授業料は高額で、「貧困ビジネス」という側面もあり、注意が必要である。(酒井朗)
3 可能性がありながら力を発揮できない生徒を受け入れるエンカレジスクール(高校) が東京都にはある。調査と実際(校長体験)から考察した研究(大塚一雄)
4 定時制高校における中退問題を、高校のタイプ(定時制・昼夜間、定時制/学年制、通信制)に考察した研究(古賀正義)
5 高校の学力階層とネットいじめの関係に注目して分析した研究、サンプル多い(調査対象 66,400人)(原清治 佛教大学教育学部紀要、第14号参照)
学校におけるいじめに関しては、ネットいじめが、実際の学級でのいじめと連動する形ではたらいている。高校内部の生徒間の多様性が高い高校ほど、いじめの被害も拡大する(大多和直樹、小針誠、小林至道)。
6「定期考査に向けて頑張ること=受験準備になる」という仮説を検証した、高校中堅校の大規模な調査(濱中淳子、山村滋)
7 高校時代の努力が、高校卒業後のライフコースにどのような影響を及ぼすのか(教育達成・職業達成への影響、努力習慣の形成への影響)の、高卒後12年間のパネル調査(高校卒業時7563名を対象)(山口泰史)
8 普通科での職業教育がなされている。(「公立高校における専門教育提供構造の都道府県比較」小黒恵)
9 生徒や親は公立と私立の選択をどのような理由でしているのか(「高校の設置体を選択するメカニズム」西村良一)
⒑ 進学校で、勉強以外が奨励されるのはなぜか(「進学校に於ける非進学的な教育内容の役割―「文武両道」言説の採用過程に注目して                    加藤一晃」)
11 地方の高校生は、卒業後どこに移動するのか(「地方における高校生の進路選択―「福島県高校調査:から」 遠藤健、沖清豪」

教育社会学の研究で、高校教育に関係したものは少ないのではないかと思ったが、 意外と多く見られた。上記以外もまだある。さまざまなテーマが取り上げられているが、教育課程(カリキュラム)関係は少ない。高校生の生徒調査は、ほとんど高校種別やランクが意識されている。サンプルの多いものや、パネル調査もみられる。エスグラフイー調査もある。どれも、研究の水準は高く、さすが教育社会学と思わされたが、気になったことがある。
ひとつは、サンプルの多い調査や長年時間をかけてパネルで調査するものもみられるが、そんなに労力と時間をかけて(お金もかなりかかっている)調査するテーマ(内容)なのかと思うこともあった。調査の手法としては完璧なのであるが、調べている内容は、自明なことやもっと少ないケースで追ってもわかることもあるように思った。調べている内容は、些細な状況で変わってくるものもあり、それを統計的な有意差で検定しても、どれほどのことが言えるかと思うこともあった。
もう一つは、これは高校研究に限らないが、その分野の研究をレビューするとき、一番最初のものは無視し、途中のものからあたかもそこが研究の出発点のようにレビューしているのをみることが多い。これは研究者のマナー違反ではないか、これでは最初の研究者が報われないと感じた。