「風たちぬ」の解釈

昔から自分の芸術に対する(映画に対してもそう、それ以外もあるかもしれない)感受性の鈍さに、自分でも恥ずかしくなる時がある(それを自覚しているだけいいではないかと、自分で慰めているが)。

宮崎駿の「風たちぬ」も、「いい映画だったな、感動したな」というくらいの感想であったが、岡田斗司夫『「風たちぬ」を語る』を読むと、こんな読みがあったのと、驚かされる。(ネットから一部転載)http://blog.freeex.jp/archives/51393680.html

<この映画は、凡百の恋愛物語ではなく、歪んだ恋愛物語であり、貧困と差別のある世界であって、美しくも残酷な物語なのだ>。
<この映画は「ひとでなしの恋」の話なんですね。 主人公の堀越二郎、二郎君はですね、何度も何度も妹から「兄は薄情者です。」って言われる。つまり人間の感情を持ってないんですね。そのくせ女性に対する自意識だけはすごい強いんです。堀越二郎君はこの映画の中で、どんなシチュエーションの中にあっても、画面内、もしくは自分の視界の中に可愛いきれいな女の子が出てきたら、必ずチラッと見て、会釈するんですね。すごくコンプレックスがあって、女の子によく見られたいという自意識は人並み以上にあるんだけど、それが出せない人間なんです。その男の子の恋愛の話なんですよ。
あの映画の中の試験飛行のシーンは、必ず墜落するんです。あの銀色の飛行機だけ墜落しないんです。 それは何かって言うと、どの飛行機の最後にちょっと負荷をかけて、ギュッと旋回したり、速度を上げたりしたらバラバラになるんですけども、そうなろうとした瞬間に、二郎が山の方を見て風が吹くんですね。その瞬間に菜穂子は死んでる訳ですね。本当にギリギリまで二郎に綺麗な姿を見せたから、その分菜穂子は寿命が縮んじゃって、多分一人ぼっちで山の中で死んだんだと思います。自分の命を与えたっていうメタファーですね。菜穂子が自分の命を与えたから。だから、飛行機はちゃんと最後まで飛べたんですね。 そうやって、菜穂子が命を与えられたからこそ、二郎の飛行機は完成して、その結果、零戦、零式艦上戦闘機が生まれる。零式艦上戦闘機が生まれたからこそ、日本人は坂の上の雲を夢見て、そして無謀な第二次世界大戦に入っていって、そして国家を沈没させる様な、地獄の底へ行ってしまう…。(以下、略)>
 
でも、この映画は「いい映画だったな」と思い出し、予告編をユーチュ―ブで見たりしている。ユーミンの歌もいい。
(http://www.youtube.com/watch?v=-Q6pStcvr4U)

12月の御宿海岸

12月の最初は晩秋なのか初冬なのかわからないが、気温が低く、風が吹くと寒さを感じる。ただ、空気が澄んで、空もきれいなことが多い。
この季節の海も同じように、風が強くとても寒い時と、穏やかできれいな海や波が見える時がある。
昨日(12月14日)の御宿海岸は後者で、久しぶりにきれいな波と海を見た。ソフィーも、大喜びで、砂浜を駆け巡っていた。

元都立高校教諭・小原孝久先生の授業

 知り合いの小原孝久先生(元都立高校教諭、上智大学非常講師)に、敬愛大学の私の担当の「教育原論Ⅱ」で、1時間授業をしてもらった(12月11日)。
小原先生の名授業に、いつもの私の時と大違いで、学生達は、熱心に耳を傾け、その授業内容に心打たれていた。

以下、学生のリアクション
「いつもと違う雰囲気の授業がとても新鮮に感じることができました。さらに、自分が将来なりたい先生についてのことを深く考えることができました。」
「小原先生の授業は、自分の体験談を話の芯にし、わかりやすく、これからの私に大事になるお話をしてくださいました。一番印象に残ったのは「ハート&スキル」のお話です。なぜ学ぶのか、これからは見定めて3年間頑張りたいと思います」
「90分のとても濃い時間を過ごすことができた。最後のDVDを見て、教師になることへの不安な気持ちが晴れた気がした。自分のやりたいように大学生活を過ごした、夢につなげていきたい。今、やりたくても勇気ができなくてできていないことを勇気をふりしぼって一歩ふみだしてみよう」
「私はこの授業を通して、感じたことはたくさんあります。だけどこの中に書ききれないので、1つだけ言います。小原孝久先生のような先生になりたい」

小原先生からは、授業後、次のようなコメントをいただいている。
<リアペを読んだ限り、ほとんどの学生さんが、かなり熱心に授業を受けていたことが伝わってきました。また、大事な内容をきちんとつかみ、またそれを的確に表現できる学生さんも、かなり見受けられました。 全体的に見ると、自分自身に引きつけて具体的に授業からの学びを書いていた学生さんが多かったことに注目しました。人というのは、本当に何かを感じたり考えると、自分自身に引きつけて、あるいは結びつけて語ると考えられるからです。そのような意味では、授業を熱心に聞いていただき、うれしかったです。>

大変な準備をし、学生に感銘を与えた授業を展開してくださった小原先生に、心より感謝したい。小原先生の長年の教師経験、学識、人柄からにじみ出る影響も大きいものがあると感じた。

 

新宿のイルミネーション

今日(12月9日)は、夕方に南新宿のホテルで、会合があり、参加した。駅からホテルに行く通りのイルミネーションがとてもきれいであった。千葉にはこのようなところが、なかなかない。

京都の紅葉

12月8日(日)、京都女子大で、日本子ども社会学会の理事会があり、その合間をぬって、清水寺と三十三間堂を見学した。
清水寺の紅葉はわずか残っていて、中国(台湾かもしれない)、韓国からの観光客もかなり多かった。