雛よ、心安らかに眠れ

ひとつの小さな鳥の命を救えなかったことに、無念さと悔しさと親鳥への申し訳なさを感じる。
実家の家の庭に巣を作っていた鳥(多分ヒヨドリ)の雛が巣から落ちて、猫に狙われ、3匹はその餌食になったが、かろうじて1匹を救い出した。昨夜は家の一室で休ませた。いろいろ魚類を小さく砕いてて食べさそうとしたが食べず、ストローから水だけ飲んだ、今朝巣に戻し、ミミズを与え、親鳥たちも来て、安心と思っていたら、夕方また巣から落ちて、庭で、ピーピー鳴いていた。親鳥が木の上で大騒ぎをしている。
ひな鳥は1メートルくらいは飛べるので、後2~3日もすれば、一匹立ちができると思い、巣ごと、昨日の部屋に移した(今日も野良猫が庭でうろうろしていたし、このまま置いておくと、猫の餌食になるのは目に見えていた)。午後7時ごろミミズを探し、雛の口まで持って行ったが、食べようとしなかった。また元気があまりなかった。先ほど9時前に見に行ったら、あおむけに倒れ、息絶え絶えであった。左手で雛をそっと抱きかかえ、ストローで水を与えた。少し飲んで、間もなく、私の手の中で息が絶えた。
私の判断が間違えていたのであろうか? 巣から落ちてもそのままにしておけば、生き延びられたかもしれない。水は与えない方がよかったのかもしれない。心配して飛び回っている親鳥に、大変申し訳ない気持ちでいっぱいである。明日も探しに来るであろう。
雛を丁寧に庭に葬り、花を添えた。雛よ、私の軽率な行為を許してほしい。心より安らかに眠ることを願う。