昆虫には、人との関りから見ると3種類があるように思う。見ているとほれぼれとするので飼育したくなるカブトムシやクワガタなど、鳴き声のいいキリギリスや鈴虫もこれに入る。さらに飼育はしないが、トンボや蝶や蝉は自然のまま楽しめる。これらが第1類。第2類として、別に楽しめるわけではないが、それほど害にもならない蜂,バッタ、テントウムシ、カナブン、蛾や蟻など。第3類に、人に害を及ぼす昆虫、つまり蠅、蚊、ゴキブリなど。第3類の昆虫に出会うと普通、人はそれを排除(殺戮)せざるのでは得ないのではないか。(2類と3類の中間にミノムシがいる。植木の葉を食べるので害虫である。隣の家のご主人はミノムシも殺さないやさしい人で驚いたことがある)。
朝ドラ「アンパン」の作者(やなせたかし)は「虫も殺さないやさしい人」という紹介がドラマの中で奥さんからあったが、第2類の虫は殺さないにしても、第3類の虫に対しては、どうなのであろうか、と思った。いつも、「風の便り」を送ってくれる辻秀幸氏は、優しい人で、第3類の虫も殺せないのではないか。今回のゴキブリ特集を読んでそのように思った。