若者の気遣い、やさしさ

人とはいろいろ思いの行き違いで誤解が生じることも多い。ゼミの3年生の「教師を敬せず遠ざ ける」も、「就職活動で落ち込み、先生をまじえての飲み会をやっても、くらくなると思い、一度中止した飲み会を、有志だけでやった。先生には申しわけわけ なかったと、皆気にしている」という話を学生から聞かされた。
昨日は、学科の新入生の歓迎コンパがあり、最初はで欠席のつもりであったが、学科の教員が誰も出ないというので、急遽、暇な私が参加した。最初の挨拶の 後、いろいろ話かけてくる新入生、授業・ゼミを受講している2年生、3年生がいて、楽しい時間を過ごした。退席の際は、その会の企画の学生達から丁寧な見 送りを受けた。
昔と変わらない学生達の気遣い、やさしさにふれた一日であった。

武蔵大学・ゼミOBのBBS

このBBSには、以前は気楽な日々の出来事などを書いていたが、最近はフォーマルなお知らせばかり書いている。そうなると、気楽なことは書きにくくなっている。
日々のこと、気楽なことは、武蔵大学時代のゼミのOBのBBSに、書いているので、そちらを見てほしい。

http://6115.teacup.com/m83s/bbs

同志社大学商学部「特色GP」シンポジウム

学生と大学の「幸せな出会い」を求めて
-初年次教育とキャンパスライフアンケート-

日時・場所:2009年3月14日(土) 東京築地・浜離宮朝日ホール

12:30~ 開場・受付
13:00~ 開会
挨拶 藤原 秀夫(同志社大学商学部長、商学部導入教育センター長)
13:10~ 報告1「商学部の学生像と初年次教育」
谷本 啓(同志社大学商学部准教授、商学部導入教育センター幹事)
13:45~ 報告2「調査から見る大学生像-同志社大学生を中心に」
山田 礼子(同志社大学社会学部教育文化学科教授、教育開発センター所長)
14:20~ 報告3「キャンパスライフと大学教育」
武内 清(上智大学総合人間科学部教育学科教授)
15:00~15:20 休憩
15:20~ パネルディスカッション
武内 清・山田 礼子・谷本 啓
大西 弘美(朝日新聞社デジタルメディア本部長)
麻生 潤(同志社大学商学部准教授、商学部導入教育センター幹事)
16:30  終了

『キャンパスライフと大学の教育力』の内容

 1 大学生も、時代と共に変化している。(第2章)
最近の学生は、「授業中心に組み立て、自らもそれを肯定的に受け止めながら送っている」「『真面目』にみえる」
2 大学類型ごと、また大学ごとに、学生のタイプ・特性が違っている。(第3章)
「難関大学」の学生は、教養を求めて入学し、自由で自律的な大学生活を送っている。「中堅大学」の学生は、資格や専門的な技術を求めて入学し、社会的なこ とへの関心が高い。「中堅女子大学」の学生は、何事にも積極的で、実利を優先しつつ、充実した大学生活を送っている。「一般大学」の学生は、サークルや友 人関係への期待は高いが、大学への期待と現実とのギャップが大きく、大学への不満を抱えている。
→ 学生のタイプ・特性を正確に把握し、それへの対策・支援が必要である。
3 大学生の「向授業」を規定する要因として、次の点があげらる。(第5章)
① 高校時代の勉強 ② 小学生の時の親の教育的関わり  ③ 「今の大学に入ったこと」 ④ 先生との関係 ⑤ 就職ガイダンスや就職支援 ⑥ 職員との関係
→ 高大連携 大学のチャーター(イメージ、偏差値)、教員・職員の教育への意欲 や情熱が重要。
4 若者文化(たとえばおしゃれ)への積極的なコミットメントと勉強への積極的な関わ りは両立しうる(特に女子学生)。(6章)
→ 大学のさまざまな活動への積極的参加は、大学生を成長させる。
5 入学形態(一般入試、推薦入試、AO入試等)によって、学生の特質、大学生活の送り方に差異がある。(7章、8章)
→ それぞれに対応したきめ細かい教育、支援が必要である。
6 大学の「学校化」と学生の「生徒化」傾向が、いま問われている。(10章)
「大人」としての学生、多様な大学生活、自由な時間と空間が失われつつある。
7 大学におけるキャリ教育、キャリセンター職員の役割、学生のキャリ展望も、大学教育のあり方と密接に関わっている。(13章、14章、15章)

『キャンパスライフと大学の教育力ー14大学・学生調査』の発刊

我々、「大学生文化研究会」では、大学の教育力を実証的に明らかにしようと考え、文献研究や 大学職員へのインタビューや14大学の学生へのアンケート調査を実施してきました。 この度、、平成19~21年度文部科学省研究補助金(基盤研究(B)、『大学の「教育力」育成に関する実証的研究-学生のキャンパスライフからの考察-』 の研究成果・中間報告書(A4版、236ページ)を発刊しました。 全体はⅤ部からなります。
Ⅰ部は、2007年実施の「14大学学生調査」を時系列ないし大学類型別に分析したもの。
Ⅱ部は、「14大学学生調査」の、個別テーマに焦点をあてて分析したもの。
Ⅲ部は、「14大学学生調査」以外のデータで、学生の実態、学生文化を考察したもの。
Ⅳ部は、大学のキャリア支援や大学職員のSDを考察したもの。
Ⅴ部は、資料編として「学生調査」の調査表、単純集計、自由記述を収録しました。
本報告書をご希望の方は、返信用封筒(A4版、厚さ12ミリの冊子の入るもの)、返信用切手(340円)を添えて、下記にお申し込みください。お送りします。
2009年3月9日
〒102-8554 千代田区紀尾井町7番1号
上智大学総合人間科学部教育学科 武内清