風の便り84号

 昆虫には、人との関りから見ると3種類があるように思う。見ているとほれぼれとするので飼育したくなるカブトムシやクワガタなど、鳴き声のいいキリギリスや鈴虫もこれに入る。さらに飼育はしないが、トンボや蝶や蝉は自然のまま楽しめる。これらが第1類。第2類として、別に楽しめるわけではないが、それほど害にもならない蜂,バッタ、テントウムシ、カナブン、蛾や蟻など。第3類に、人に害を及ぼす昆虫、つまり蠅,蚊、ゴキブリなど。

朝ドラ「アンパン」の作者(やなせたかし)は「虫も殺さないやさしい人」という紹介が奥さんからドラマの中であったが、第2類の虫は殺さないにしても、第3類の虫に対しては、どうなのであろうか。いつも、「風の便り」を送ってくれる辻秀幸氏は、優しい人で、第3類の虫も殺せないのではないか。今回のゴキブリ特集を読んでそのように思った。

教職免許状の単位の削減案に関して、生成AIに意見を聞く

 大学の教育学部や教育学科あるいは子ども学部(学科)では、教職免許を履修しても教員にならない学生が少なからずいる。そのことをどのように考えるべきか。私もその一人だが、次のように考えている。すなわち、「教育の機能は、社会のいたるところに働いています。教育関係の科目を学ぶことは、日本人の教育に関する教養や意識を高め、家庭生活や職業生活を豊かにします。そのような観点から考えれば、教職免許を取得しても教員にならない人が多くても問題がなく、教育意識の高い国民が多くなり、社会が豊かになります。その意味で、教職の教員資格の為に履修する教職科目を減らし、教職免許を取る学生を減らさない方策を取るべきだと考えます」この意見に関して、生成AIに意見を求めた。その回答を下記に転記する。ことはそんなに簡単ではないようだ。いろいろ検討すべきこと多い。

コスモスの季節-船橋アデルセン公園に行く

秋のコスモスが見たくなり、船橋市にある「アンデルセン公園」(https://www.park-funabashi.or.jp/and/)を訪れた(家から車で30分。園内は広く、手入れもよく行き届いていて、庭園の花の植え方のセンス抜群で、コスモスやその他の花や景色も十分に楽しめた。子どもたちの遊ぶところもたくさんある。飲食店の食事もおいしかった。入場料は一般は900円(小学生は200円)だが、65歳以上は誰でも無料ということで、運営の船橋市に感謝。

KODAK Digital Still Camera
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彼岸花の季節

今年はお彼岸を過ぎてから少し涼しくなり、彼岸花が家の近くの公園でも咲いている。彼岸花に関しては、(過去にも書いてきたが)、微妙なニアンスのある花なので、普通の花のように単純に楽しめないところがある(下記にWEBより、花言葉などを転載)

<秋の彼岸の頃に咲き乱れる彼岸花。鮮やかな赤色が印象的なこの花は、古くから人々の心を魅了してきました。しかし、その美しさとは裏腹に、彼岸花には「悲しい思い出」や「情熱」といった、どこか切ない花言葉がつけられています。/ 彼岸花は、その鮮やかな赤色と、秋の彼岸の時期に咲くことから、古来より人々の心に深く根付いてきました。秋の到来を告げる花として、人々に親しまれてきた彼岸花ですが、その美しさとは裏腹に、毒性を持つことでも知られています。その鮮やかな赤色は、生命力や再生を意味し、人々に希望を与えてきたとも考えられています。彼岸花は、古来より人々に様々な感情を抱かせる、不思議な魅力を持つ花なのです。/ 彼岸花は、別名「曼珠沙華(マンジュシャゲ)」と呼ばれ、これは、サンスクリット語で「赤い花」を意味する「曼珠沙華」の音写です。仏教の経典では、曼珠沙華は天界に咲く花として登場し、その花は、めでたいことが起こる前兆とされています。また、彼岸花は、田んぼの畦道や墓地に多く見られることから、「死人花」や「幽霊花」といった不吉な呼び名で呼ばれることもあります。しかし、彼岸花は、単に不吉な花ではなく、古来より人々の生活に密接に関わってきた花であると言えるでしょう。>。https://www.lifesupport-funeral.com

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生成AIの回答の仕組みと特質

生成AIにどんなことを聞いても回答してくれるが、依然生成AIは、どのような仕組みで回答を寄せてくるのか、その回答の真偽のほどはよくわからない。昨日(9月20日)の朝日新聞朝刊に、AI研究者の今井翔太氏と朝日新聞の論説委員とのAIに関する対談が掲載されていた。AI研究者の今井氏の見解のいくつかを抜き出す。

 今の生成AIは、「穴埋め問題」の能力を徹底的に高めたものです。次に来る言葉を予測して、文章を出力します。/「ディープラーニング(深層学習)」によって大量のデータを自ら学習し、それを使って「穴埋め問題」を極めたのが2022年に登場したChatGPT(チャットGPT)で(す)。/ AIの現在の技術では、約1千万文字、朝日新聞の朝刊約50部分を数秒で読むことができます。そこからわずかな間違いを探したり、明らかにおかしな表現を見つけたりすることも可能です。文章を展開する構成力も上手です。/ネット上の膨大な情報を集め、分析するという作業で人間はAIに勝てません。/ 2030年代には、人間が可能なすべての知的行動ができる汎用(はんよう)人工知能(AGI)が出ていると思います。ヒューマノイド(ヒト型ロボット)が生まれ、記者のように現場に行って一次情報をとってくることすらできてしまうかもしれない。個人個人がAIで毎日、情報を届けてもらうようになれば、新聞もテレビも必要なくなるかもしれません。/ しかし、私たちの感情や気持ちを読み取ることはできない。一見似たような文体のコラムは書けますが、読者の心を動かすコラムを書けるのはやはり、心を動かす対象と同質の心を持つ人間です。/ リアルタイムの情報も、自動的に入ってくる仕組みはなく、最新の一次情報をとるのは人間です。数億人分のデータからAIが出力するのは、「平均的」なものです。

上記はAI研究者の言うことなので概ね正しいのであろうが、さらにAIは進歩していくだろうし、「読者の心を動かすコラムを書けるのはやはり、心を動かす対象と同質の心を持つ人間です」という指摘は、読者に聞いてみないとわからない。生成AIに相談して感銘を受ける人はたくさんいる。カズオ・イシグロの小説『クララとお日さま』(早川書房、2021)に出てくるヒト型ロボット(クララ)は、人以上に読者の心を動かす、と一読者の私は感じる。