車のこと―その経済的格差

車には、いろいろな種類があって、選択肢がたくさんあり、どの車に乗るのか、それぞれの家族や個人の趣味や好みが出て、興味深い。
高級車を所有するということはステータスシンボルになるので、高い地位を示すために、高級車に乗る人もいるであろう。また誰でも趣味にはお金をかけるので、車が趣味の人の車にかける経費はかなりのものになるであろう。
私や家人は、車は趣味でもステイタスでもないので、車にあまりお金をかけることはしない。日常生活に便利な車を選ぶことになる。それで値段の高い新車より、安い中古車またを購入することが多い。
ただ、中古車を買うことはそれほど経済的ではないような気もする。新車でも中古車でも、1年当たりにかかる費用はあまり差がない。たとえば、車体価格が300万円の新車を10年乗れば1年分の車体価格は30万円、5年経過した100万円の中古車を買って5年乗ると1年分の車体価格は25万円で、1年分で見るとあまり新車と中古車で変わらない.ガソリン代は新車の方が、燃費がよく安い。結局経費は、新車も中古車も変わらない。
「金持ち」は、初期費用があり新車を購入することができるが、「貧乏人」は初期費用がなく中古車しか買えずそれに乗る。毎年ほぼ同じ費用を払いながら、金持ちは快適なカーライフを送り、貧乏人はみじめなカーライフを送る。(うちは後者)
このような人の社会的格差は、カーライフだけでなく、他の分野の生活にもみられるのではないか。
たとえば、住む家でも、5000万円のマンションに住み、5年後に同じ値段で売った人と、500万円の団地に住み5年後に同じ値段で売った人では、1年間に住宅にかけた経費はあまり変わらないのに、前者は便利な場所と贅沢な住居に住み、後者は不便な場所とつつましやかな部屋に暮らしている。
このように、社会的格差は、その人や家族の財産の有無(初期費用を払えるかどうか)の差が大きいように思う。