新緑の季節

新緑の季節に高原の行くことができれば、さぞかし新緑の柔らかさに心安らぐことであろう、と過去の経験から思う(昔5月の連休に北軽井沢を車で通過し、新緑とヤマザクラに見惚れたことがある)が、今年は残念ながら、家にいて、庭の花で我慢している。でも、もう少し、ちゃんとした(?)草花を、どこかに見に行きたい。

 

DSC_0232DSC_0236DSC_0237DSC_0247

東京の有名5大学への進学格差

今朝(5月1日)の朝日新聞に、東京の有名な5大学(国立も私立も)で、首都圏の高校の出身者の割合が高くなっているという記事があった、その割合は
東大55.2%(30年前47.3%)、東工大74.7%(同61.6%)、一橋大69.4%(同44.7%),早稲田73.9%(同51.8%),慶応72.6%(同56.0%)である。
地域の格差が大学の進学格差に繋がっているということであろうか。地方から東京の大学に通う為には、授業料の他に住居費や生活費が首都圏の高校生に比べ余計にかかり(月10万円くらいか)、経済的に豊かな層でなければそれはかなわない。これを補うためには、奨学金の整備が必要である。
一方、東京の有名5大学に通うメリットも昔に比べ少なくなっているのかもしれない。有名大学の学歴価値は落ちているだろうし、教育の質も大学差がなくなりつつある。また、地方都市の都市化がすすみ(どこに行ってもイオンモールがあるなど)、東京に行かなくても、同じような店や遊び場は近くにある。
大学には、いろいろな地域から人が集まり、切磋琢磨するという特徴があった。同じ地域の人ばかりの大学は、お互いに気心が知れて居心地がいいのかもしれないが、これから出て行くグローバル化した社会のことを考えると少し心配である。社会的格差が大学への進学に影を落としている。

(この朝日新聞の記事は、日本の有名大学は、東大、東工大、一橋、早稲田、慶応の5大学であり、その他の国公立、私立大学は格下の大学であることを、隠れたメッセージとして伝えている、とも解釈できる。これは傲慢な見方だが、「その他の大学は皆同じ」ということも言っていて、日本のほとんどの大学(5大学以外)は同一で、(些細な)有名度や偏差値や大学ランキングなど気にせずにいい、ということもいっていて、かなりの平等思想でもある。)

「都内有名大、増える首都圏高卒 30年間で1.4倍に」(朝日新聞、5月1日、朝刊より転載)

東京の有名大学で、合格者の「首都圏集中」が進んでいる背景には何があるのか。仕送りの負担増のほか、親や子どもの意識の変化もあるようだ。学生の多様性が大学の活性化につながるとみる大学側は、画一化を懸念する。
島根大55人、岡山大16人、鳥取大16人――。4月下旬、島根県立松江南高校(松江市)の進路指導室前には大学合格者数が書かれた紙が貼られていた。都内の有名大は少なく、30年前に11人が受かった東京大は1人だけだった。
「広い世界を見てほしいが、無理強いはできない」。長野博校長(59)が生徒の東京離れの一因とみるのは、経済負担だ。地元でも国立大の授業料は年約54万円で30年前の2倍超。都内なら仕送りも要る。同高では近年、卒業生の約半数が奨学金を申請する。
東京地区私立大学教職員組合連合が2015年度、都内で下宿する私大生の親にアンケートした結果、仕送りの月額平均は1986年度より約1万6千円少ない8万6700円だった。一方、平均家賃は2万6500円高い6万1200円。仕送りの71%が家賃に充てられ、生活費は1日平均850円だった。同連合の担当者は「下宿生の生活環境は悪化している」と話す。
一方、親子ともに地元志向が強まったとの指摘もある。松江市の進学塾経営者は「親に『子どもに近場の大学を勧めて』と頼まれることが増えた」。駿台予備学校の石原賢一・進学情報センター長も少子化を踏まえ、「子どもを遠方に出さない親が増えた」という。
リクルート進学総研が13年の高卒者に尋ねた調査では、大学進学者約3千人の49%が「地元に残りたいと思った」と回答。09年より10ポイント増えていた。「地方にこもる若者たち」の著書がある阿部真大(まさひろ)・甲南大准教授(社会学)は「東京で苦学するより、親の経済力に頼れる地元にいる魅力が大きいのだろう」と指摘。ネットの普及で、地方都市でも都会と同レベルの情報が得られるようになったことも影響しているとみる。(川口敦子、岡雄一郎)

IMG_20160501_0001 (東大の小林雅之氏のコメント転載)