初めての釣り

私たちの子どもの頃は、テレビもゲームもなく、また雑誌も週刊ではなく月間でたまにしか読めず、男の子の遊びといえば、外でメンコ、ビー玉、ベーゴマ、虫取り、草野球(三角ベース)、釣りなどであった。釣りは、家の近くに用水池や川などがたくさんあり、竿と糸と浮き輪と針と餌(ミミズか小麦粉やサツマイモを練った餌)があれば、簡単にフナやクチボソが釣れた。秋には海に注ぐ川でハゼがゴカイを餌にして釣れた。魚が釣れた時のグググという竿の感覚は快感で、今でも覚えている。

大人になってからはほとんど釣りに行く機会がなく、軽井沢の釣堀でマス釣りをしたことが1回ある程度である。先日、九十九里に行った時、釣堀があり立ち寄ってみたが、生け簀に鯛が泳いでいて、そこでの釣りの値段が3時間で一人1万円と高額で驚き、釣りを諦めた。釣堀ではなく自然の川や海で今釣りをするには、竿からウキ、リール、餌などいろいろ仕掛けや準備が必要で、素人はにわかには用意できない。

子ども(孫)たちが、釣りはしたことがなく、是非一度釣りがしたいと前から言ってた。インターネットで調べると、家から車で10分のところに「千葉北釣りセンター」( http://chiba-skyland.co.jp/fishing/)というところがあり、子どもたちの父親と出かけた。そこはとても良心的な釣堀で、30分単位で値段が設定されていて、竿と餌が付いて一人30分500円弱で、鯉を釣ることができた。(竿は2本だが)4人で行ったにも関わらず、二人分しか料金を請求されなかった。釣り掘りで泳ぐ鯉は、10センチから40センチくらいのものまでいろいろであった。子ども達に、ウキを見ながらそれが深く潜ったらグッと竿を上げると教えた。その通りにしても餌だけ取られることが多かったが、それでも1時間で、小1の子は3匹、小3の子は4匹釣ることができた。私も少し竿を借り、3匹釣った。キャッチ&リリースで、釣れた鯉は、直ぐ池に返し、残酷さもない。今の釣りは、本物の餌の代わりに、偽物の餌で魚を騙し釣る方法が多いが、ここの鯉釣りは本物の練った餌で釣り、釣れても針もすぐ外せ(ただ鯉をしっかり手で掴む必要があるが)、自然でいいと思った。私が釣りをしたのは、軽井沢のマス釣りを除けば65年ぶりくらい。隣の施設には、テニスの球打ちセンターもあり(120球、500円)、子ども達はテニス打ちも楽しんだ。