小林雅之氏の最終講義の案内

私が大学の助手就任1年目に、駒場より教育社会学コースに進学してきた学部3年生は数人いた。そのうち3名(故渡部真、近藤博之、小林雅之の各氏)は教育社会学の分野で研究者になっている。そのうちの小林氏がこの3月に勤め先(東京大学大学総合教育研究センター)の定年(65歳)を迎え、最終講義を行うという。最終講義は当日参加も可能という話を聞いたので、下記に案内を掲載しておく。

小林雅之教授最終講義 

日時:2019年3月9日(土) 16:00~17:30/  場所:東京大学本郷キャンパス 赤門総合研究棟A200)/http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_08_02_j.html / (問い合わせ先 daikei3@p.u-tokyo.ac.jp

追記 これまで、いくつかの最終講義を聞かせてもらったが、それぞれの大学と研究者の特質がよく出るものだと思う。小林雅之氏の最終講義は120名余の聴衆がいて、東大の大学総合教育研究センターの教育政策の大学院の卒業生が多かったように思う。また研究者では、市川昭午、天野郁夫、矢野貴和、金子元久という高等教育研究の重鎮の顔も見られた。講義内容は、東大の教育社会学研究室の正統を引く継いだもので、中身の濃いものであった。言い換えると学問的でかつ政策提言的な内容であった。東大の特質として、その学問的研究は文部科学省の政策に影響を与えながらも、それとは一歩距離を取っている。その特質が奨学金政策の研究にもよく表れていた。今後の研究の発展も祈りたい。