オーケストラの新しい形

昨日偶然、すみだトリフォニーホールで聴いたアマチュアの「オーケストラ」(正確にはアンサンブル)、サンシティアンサンブル(music.geocities.jp/dssgb413/)の演奏に、大変感銘を受けた。
それは、その日のメインの女性合唱団の定期演奏会の友情出演で4曲ほどの曲を演奏したものだが、25人ぐらいのアマチュアのアンサンブルが、1800人入る会場の聴衆を魅了した演奏であった。
「真田丸」のメーンテーマの演奏も心に響いたし、「新世界」の第4楽章、交響詩「フィンランディア」の演奏も素晴らしく、大迫力で魅了された。
その最大の理由は、シンセサイザーの演奏にある。
このアンサやンブルの編成は、弦楽器と木管楽器のみの編成で、トランペット・トロンボーン・ユーホニウム・チューバ等の金管楽器やホルン・サックス奏者はいない。
その代りをシンセサイザー4〜5台の演奏が果たす。シンセサイザーがトランペットやホルンやシンバルなどの音を奏でる。その音が素晴らしく、弦楽器と木管楽器とのコラボが見事で、全体の演奏を引き締め、迫力も抜群であった。
普通大編成のオーケストラの演奏でそのよさが味わえる「新世界」「フィンランディア」の演奏も、25人余のアンサンブルで可能であることを証明した演奏であった。

「シンセサイザー恐るべし」と思った。まだ微妙な演奏の弦楽器の音をシンセサイザーで作ることはできていないのだと思うが、これからITの技術がすすめば、その分野もシンセサイザーにとって替わり、オーケストラの形態が変わると感じた。
音大もピアノ科ないし[シンセサイザー科](?)が優位になる時代が来るのではないかと思った。
このような編成、演奏が可能なのは、編曲者の存在も大きく、今回の指揮者・編曲者の吉元貴弘氏(www.jsbach260.shop/sp/topics.html )によるところも大きいのであろう。
これから音楽(オーケストラ)の形が変わるなということを実感させられた演奏会であった。