「主体的・対話的で深い学び」の英訳

「主体的・対話的で深い学び」が、新学習指導要領の目玉の一つになっている。ただ、識者によって、この言葉の解釈は違っている。この言葉は抽象度が高く、いかようにも解釈できるのであろう。英語でいうとどのようになるのであろうか。「主体的・対話的で深い学び」は日本語で考えられたものであろうから、その英訳を問題にするというのはあまり適切なことではないのかもしれない。しかし、文部科学省や研究者が、その言葉をどのようなものとして解釈しているのかを知るには、英訳を見るのは1つの方法であろう。

文部科学省は、proactive, interactive, and deep learningと訳している(http://www.mext.go.jp/en/about/pablication/index.htm)。 それに対して、識者からはいろいろな意見が出されている。たとえば、「対話的」は、interactiveではなくdialogic learning であるというように。

冴えたトーク(その3)

新型コロナウィルスに関して、「見習うべき中国の荒技」という題で、藤原新也はマスコミとは違ったコメント書いている(一部、shinya talk 2月11日より転載)。

「法規で規制できないからという理由で武漢からの帰国者を自宅に返してしまったり、今回のダイヤモンドプリンセスにおける爆発的な感染拡大を見るにつけ、驚くべき管理の甘さに思いが及ぶ。」「香港人の確定患者が当船に乗船していたことが判明してのちも政府は隔離指示を取らず船内でのイベントや食事会を全く規制せず濃厚接触を許していた、その失態だ。その初動ミスの結果、今になって次々と感染者が出ているとしか考えられない。」「福島第一原発災害のおり、当時の政権であった民主党の対応の失敗と甘さを現政権は何かにつけ槍玉にあげ、国民も現在の野党には政権は任されないとの思いを持つのはそういった過去の汚点も影響しているわけだが、今このダイヤモンドプリンセスの緊急事態にどう対処するかということをあの原発災害時と同じように現政権は試されているわけだが、すでに失敗しているとしか言いようがないわけだ。」「思うに武漢において感染が拡大する中、私たちはこの中国という国の恐るべき機動力を見た。6000人の作業員と1000台もの大型機械や車輌投入され、5万平方メートルもの広大に荒地に、突貫工事で総建築面積3万3千平方メートルもの仮設隔離病院を当初の予定10日を上回る数日で完成させるという荒技を中国当局は見せている。この日本では中国での感染拡大と死者の数のみが喧伝するように報道されるが、日本政府のチンタラした今回の対応と一気呵成に攻めに入った中国政府の凄みを比較するメディアはない。」「強権発動お得意の安倍首相も、本当はこういう時にこそ強権発動を発揮すべきなのである」

www.fujiwarashinya.com/talk/index.php

追記 これはクローズサイトで議論されていることなので、ここに転載できないが、そこでの議論を読んで、下記のようなこと知り、いろいろ考えた。

大型客船ダイヤモンドプリンセスで新型コロナウイルスが蔓延していることから、そこの空調システムがどのようになっているのかが問題視されている。そのような論文もネット上に上がっている。(「大型客船の 空調 シ ス テ ム 設計 に つ い て の 紹介 Princess  Cruises三 菱 グ ラ ン ドシ リー ズ実施例」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanrin/17/0/17_KJ00004883109/_pdf)それによると、「本船 に 代表 され る メ ガ 客船 に お い て は 省エ ネ対策 と して 新 鮮 空 気 を 一 部 取 り入 れ て 還 気 さ せ る こ とが .一般 的 に な っ て い る 。 本船 の 新鮮空 気量 は キ ャ ビ ン ( 30 %),公 室 ・階段室 ( 50 % ) そ して 病 院 ・ギ ャ レ につ い て は 衛 生 と臭気対 策の た め に 100 % の 条件 で ある 。」とあるようにキャビンでは、外気を100%取り入れているわけではなく、省エネの為、70パーセントは空気を空調の中で還元しているという。そうであれば、感染者の吐いた空気が船の空調システムを通して他の部屋にも流れ込み、それを吸った人が感染することになる。そんな船の構造ならば、一刻も早く乗客を船から降ろすべきである。 船だけでなく、大きな建物の空調システムはどのようになっているのであろうか。駅やシッピングモールや学校や大学の種物一括管理の空調システムで、まさか汚染された空気が中で還流して、他の全ての部屋に流れ込ませているということはないと思うが。


インディアカについて

世の中には知らないことが多い。今日の午前中テニスの打ち方教室で一緒だった人が、午後はインディアカの練習があると言って、その羽を見せてくれた。バトミントンの羽の数倍の大きさで、ラケットを使わず手で打つという。こんなスポーツあるのははじめて知った。ネットで少し調べてみた。www.japan-indiaca.com/aboutindiaca/

<「インディアカ」は羽根の付いた特殊なボール(「インディアカボール」と呼びます。)を手で打ち合う、バレーボールタイプのスポーツです。インディアカボールは、ラケットなどを用いずに直接手で打ち合うことも大きな特徴です。ボールに付いている羽根は、小さいボールの滞空時間を長引かせることと、ボールをねらった方向にまっすぐにとばすことができる両面の作用があります。直接手で打つために、よりコントロールしやすく扱いやすいという特長があります。交流・楽しみのゲームから高度な競技にいたるまで、多様な楽しみ方手との身体接触がなく、心身にゆとりが生まれ、比較的安全で男女混合にも無理がないスポーツです。手で打ち合う動作は、全身運動であり、一汗かく運動です。スポーツを楽しみながら身体を鍛える効果も十分期待できるスポーツです。リズミカルな動き、全身のバランス、すばやい反応が競技や練習を通して養われ、若々しい身体の動きが約束されるスポーツです。インディアカは、旧西ドイツで考案されたスポーツです。スポーツ教師のKarlhansKrohnが1936年、ブラジルの伝統的なゲーム「ペテカ(Peteca)」をドイツに持ち帰り、「インディアン」と「ペテカ」の合成語としてインディアカが生まれました。>

社会学研究者の嗜好

社会学は社会の主流に対して批判的な見方をとり弱者の味方になり、権力者や上流階層を批判する傾向がある。しかし一方で、上流階層の育ちの良さにコンプレックスと羨望を抱いているのではないか。若い社会学研究者の書いた「率直な」コラムを読んで、そのように感じた。

<私は、ある親族の言葉を借りるなら「田舎の土地成り金の家」で生まれた。東京に進学し、自分がある種の品性に欠けることは痛いほど分かった。私が知り合った人々は、性により役割を隔てず、差別的な言葉を使わず、多少不便を被っても社会の歪(ゆが)みに苦しむ人々の力になろうとした。そんな「リベラル」な人に出会うたびに、利便性を追い求め贅沢(ぜいたく)を好む、利己的な自分の成り金趣味、さらに言えば育ちの悪さを痛感させられた。(中略)関西に移り、都内に出張した際はホテルに泊まることも増えた。ホテルは、日常をすべて非日常に変え、人々を徹底的に消費者として過ごさせる。とりわけ高級と言われるホテルほどその性格は強い。(中略) 特によく過ごす四ツ谷のホテルは、スタイリッシュな外資系ホテルなどとは異なり、豪華ではあるもののどこかレトロな雰囲気があって田舎者の自分にも親しみやすい。(中略)客室係の方との世間話や部屋に置かれた小さな贈り物は、私の虚(むな)しさや慌ただしさを一瞬和らげ、チェックアウトまでの間、心に静けさをくれた。(富永京子 時には「政治」を離れて、朝日新聞 2020年2月1日 夕刊より一部転載)

コロナウィルス禍

最近テレビをつけるとコロナウィルスの話題ばかりで、不安な気持ちにさせられる。

1 このような「危機的な状況」の中では、人々の潜在意識が表に現れてくる。 武漢や中国からの帰国者や旅行者に対する各国の扱いにそれが出ている。日本では比較的丁重な扱いだが、欧米諸国では武漢人ばかりでなく、アジア人への差別が表面化している(イタリアの音楽院のアジア人学生の出席拒否など)

2 千葉県の教育委員会では、武漢からの帰国者が宿泊している勝浦のホテルや鴨川の病院関係者の家族へのいじめや差別がないように通達を出したのは、適切な対応だと思う(かって、福島からの移住者にいじめがあった)。

3  コロナウィルスをめぐっての中国人同士のけんかの報道も多いが、武漢の人たちが、お互いに助け合っている(病院のスタッフへの無料のホテル宿泊やお弁当の提供や送り迎えのボランティア)というテレビの報道もあり、心温まるものもある。このような助け合いを多くして、この難局を乗り切ってほしい。

4 2003年のSARSの時は、台湾で次々店が閉鎖され、このままでは台湾はなくなってしまうのではないかと思われたほどとのことだが、それから立ち直っている。中国もアジア諸国もこれからのさらなる困難も覚悟し、冷静に対処し、乗り切ってほしい。