ドラマGleeを観る(その2)

アメリカのテレビドラマGleeは、121話まで、よく続いたものだと思う。
毎回、新しい曲(歌)の演奏とダンスが披露される。それも出演者10人余りが一緒に歌たり踊ったりする(独唱もあるが、バックコーラスとダンスで皆一緒である)ので、練習がかなり大変だと思う。舞台装置や衣装も毎回、かなり凝っている。
毎回披露される曲は、指導の教員が課題を出し、メンバー(生徒たち)が曲を選んでくることも多いが、有名な歌手のカバー曲という場合もある。私の見たものでは、ビートルズやマドンナやガガのカバーの時があり、それがGleeなりに編曲されていて、こんないい曲だったのかと感じることも多い。
最近見たものでは、「TWERK」(トゥワーク)ダンスを取り入れたものをやろうと教師が提案し、大変な物議をかもし、教師の罷免までいきそうになる。しかし、「新しい芸術はいつの時代も最初は非難される」という教師の言い分が、過去のジャスやプレスリーの例を実演したメンバーのパフォーマンスで、校長や教育委員会にも認められる。そしてGleeのメンバーが「TWERK」(トゥワーク)ダンスを踊る。
その後面白いと思ったのは、校長や教育委員会も認めたトゥワークダンスは、「自分たちには合わない、もっと自然な音楽やダンスをしよう」と教師が提案し、Gleeらしい曲とダンスに切り替え、メンバーが生き生きと歌い踊るシーンがある。
異質なものを偏見なく取り入れその中に没入し、その良さを体得した後、自分たちの本来のものに立ち返り、何が大事かを模索するGleeの姿勢には、教えられるものがある。このあたりにもこのドラマが長続きした理由があるのだろう。