授業のスピードについて

大学で授業をやっていて、少し気になる点がある。私の授業での説明のスピードは、学生の理解のスピードと一致しているのかどうかということである。私の授業では、毎回たくさんの資料(それも文字数が多い)を配布し、それを読み、私の説明を聞きながら、リアクション(質問)用紙に答え(自分の考え)を記入していくという形式をとることが多い。学生の理解の進度はまちまちだと思うが、私の説明を聞くより先に(あるいは私の説明を聞かずに)、資料を読んでリアクション(質問)に答えを書く学生が少なからずいる。そして書き終わると机の下や本の陰のスマホを見はじめる。私の話のスピードが学生の理解のスピードと合わず、私のスピードに合わせるのが苦痛で、自分のペースを保とうとする学生がかなりいること感じる。

いい授業は、きっとこのようなものではなく、教師の話に皆聞き惚れ、教室に一体感が生じるものであろう。あるいは、教師の話から自分の興味や関心が開発され、自分なりの深い思考に各自が入り込んでいることが伺えるものであろう。

私の場合、配布した資料を音読することはしない。「資料のAを参照してください。そこでの要点は何々です」と言って、短時間で次の説明に移ることが多い。学生たちは、その資料の内容を読み取っているのかどうかがわからない。後で学生の書いたものを読むと要点を読み取っている学生もいることはわかるが、それが学生のどの程度の割合なのかはわからない。資料を読みとるスピードは、つい自分の速度を基準に考えてしまうが、教員と学生の理解のスピードは違うであろう。そうかと言って、学生の平均のスピードに合わせると、授業の速度が遅くなり、だらけた授業になるような気がする。授業のスピードをどの程度にすべきかなかなか難しい。大学教師たちは、皆どうしているのであろうか。

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